こんにちは。
吉田です。
バブです。
ボードゲームカフェONEでカタンをやってきました!
ボードゲームカフェONEは池袋にあるお店です。
そこで毎月月間チャンピオンを決める企画があります。
わたくし、カタンプロとしてボードゲームプロチャレンジのカタンに参戦したのです!
力の差
結果は岩田オーナー(社団法人ボードゲーム会長兼ボードゲームプロ)の勝利でした。
私が勝ちました!いえーい!!
と書けなかったことは残念なのですが、今日は新しい発見がありました。
それは、将棋のプレイヤー(棋士)で言うところの棋力、
ここでは仮にカタンの力なのでカタン力としましょう。
その『力の差』の話です。
将棋の場合
例えば、将棋についてなのですが、将棋のルールは既に全部の駒が見えている状態から1つずつ交互に動かすルールなので運要素は介在しません。
こういうゲームをアブストラクトゲームといいます。
何十手も先を読み合い盤面を進めていきます。
すると、プロの対局だとある程度のところまで進むと、突然「投了(負けを宣言)する」場面にでくわします。
所謂『詰み』という状態ですね。
「将棋のルールを知っているだけ」の人が盤面を見てみると、どっちが勝ってるかわからないような状況でも、棋力の強いプロからみれば、もうどうあっても形勢逆転することができない、「勝利することを諦めたタイミング」というわけです。
素人では最後の一手まで打たないとわからないことも、ある程度の経験がある人であれば、5手先で詰みを認識するかもしれませんし、もっと実力のある人であれば10手20手先でも認識することが可能です。
それが先読みの力であり、棋力の差でもあるわけです。
カタンの場合
これをカタンに当てはめて見るとどうでしょう。
カタンには、ゲームが始まる前に盤面、サイコロ、発展カードというランダム要素、そして交渉という不確定要素があるので、アブストラクトとは違った趣があります。
交渉という要素
9点の相手に、その相手の手番中に相手の点数が上がるような交渉をする。
これは、カタンのルールを知っている人なら誰もやりません。
相手を10点にさせるわけにはいかないので当たり前です。
では、これが、一周前のターンならどうでしょうか。
おそらく10点に近いプレイヤーは誰か、プレイヤー同士も認識していると思うので成立しにくいでしょう。
では、その一周前のターンなら?その前のターンなら?
と、どんどん逆算していくと、
ある瞬間から、
ここからはあの人と交渉してはだめでしょう!
というポイントから、
ここまでならまだ交渉してもいいかな・・・?
ここまでなら交渉してもいい、
ここまでなら積極的にみんなで交渉しよう
というような分岐点ポイントがあるように思います。
交渉じゃない要素
カタンをやり込んだ人であれば、
サイコロのランダム要素も加味して誰が勝利に近いか考えることができます。
更に、
今回は道10本でロンゲストが確定する、
ラージェストは5枚で確定、
と、ゲーム中にわかってきます。
盗賊の置く場所は?
発展カードの残りの状況は?
開拓地の建設できる箇所は?
カタンにはいろいろな不確定な要素やランダムな要素がありますが、
そういった曖昧な要素も、ゲームが進むに連れどんどん確定要素に変わっていきます。
サイコロの出目毎に何の資源が何枚ずつ獲得できるか数えることができますし、誰がどの資源を持っているか、把握することもできます。
ゲームの終盤になると誰が何の発展カードを持っているかも、使わなかったタイミングである程度把握できます(山札の資源が明らかに1資源だけ減っているのに発展カードを使わないのでおそらく独占は持ってないな等)。
等など、様々な要素を重ねわせていくと、『詰み』を判断できる(厳密にいうと逆転がほぼ不可能)ポイントがあると言えるのではないでしょうか。
どうなったら『詰み』なのか
一人が9点で、他が全員6点だと、よっぽどのことが無い限り9点の人が勝つでしょう。
では一人が9点で、他が7点だったら?これでもまだ9点の人が勝ちそうです。
では一人が9点で、8点の人もいる、8点の人が独占ももっている。
という状況だとどうでしょう。8点の人が逆転する可能性もありそうですよね。
そういう勝敗が決するポイント、ゲームの進捗状況が、カタンの実力者であれば実力者であるほどわかるのです。
もちろんサイコロの出目はランダムなので、絶対に勝てないという状況は起こりにくい(物理的に10点に到達できない場合は除く)ですが、どう頑張ってもラッキーマン以外ではひっくり返し得ない状況は発生します。
そうならないように、その前の段階でなんとかしたいわけですが。
交渉はプレイヤー同士の裁量で行うことができますが、カタン力が高い人は、自分以外の甘い交渉を許しません。
なぜならその交渉が成立することによって、自分が不利になることを知っているからです。
交渉が巧みであれば、先程までの要素を覆すことができるかもしれませんが、
勝敗を分けるポイントがわかっている人が相手であればその交渉は阻止されるでしょう。
対戦を振り返って
本日ONEでプレイして感じたのは、カタンは運要素もあるけれど、ある瞬間から運要素ではひっくり返せない差となり、そこからはアブストラクトに近いゲームになるのではないか、ということです。
そして、その勝敗の分岐点は、
棋士が棋力の強い人ほど先の手を読める(ゴールから逆算できる)という観点によって、
やはり強い人ほど早く認識できます。
本日は私もカタンプロとして参加しておりましたが、
正直、岩田オーナーと左近店長という他のプロの人との力の差を感じました。
もちろん一緒にプレイした月間チャンピオン挑戦者も強かったです!!
というのも、私には判断できていない場面で既に勝敗の分かれ目を判断していたのです!
「あの交渉が甘かった」
「あの街道建設が空気を作った」
などなど、あとから振り返るといずれもなるほど!
と舌を巻くばかり。
よっぽど自分の出目だけ出続ければ逆転することもあるかもしれませんが、
そうならないことはカタンをやったことがある人であればみんなが知っています。
ただ、逆に勝ちを認識した人としても、
自分の出目がどれか出れば勝てるのに、終盤全く出なくなった為に勝ちを逃す。
ということもカタンではまま見る光景です。
なので、そういう意味では、
どうやら負けそうだ、という状況であっても最後まで諦めずにサイコロを振り続け、
しっかりと堅実にプレイする胆力もカタン力のひとつなのかもしれませんね。
カタンの強さ
終着打の瞬間であれば、もう終わることは分かるのですが、その一手前、その一手前を逆算しながら、確率も加味して、それをも上回る交渉力を備えていき、一緒にプレイしている人を最大限楽しませるプレイ、が出来れば最高だし、それを追求していけたらと思います!
これからもコツコツと、カタンをはじめとするいろんなボードゲームの楽しさを伝えていけたらと思いました。
では、本日もお読みいただきありがとうございました。
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